HAKUJI = 薄磁
光を透かし、心を映す
極限の「薄さ」と「美」を求めて
磁器の「白」が光を透かし、持ち主の指の色や注がれた茶の揺らぎを映し出す。副島健太郎が追求する「薄磁(はくじ)」とは、単なる薄さの追求ではなく、光そのものを造形の一部として取り込む試みです。それは、いわば卵の殻のような繊細な透過性と、磁器本来の強さを併せ持つ、現代における明治期の有田焼への挑戦といえます。
「見ていると背筋がピーンとなるくらいのシャープさと美しさ」
この言葉が示す通り、極限まで削ぎ落とされた造形は、見る者に心地よい緊張感を与えます。しかし、その緊張感の先にあるのは、日常の雑音を消し去るような静謐な豊かさです。余計な装飾を捨て去り、コンマ数ミリの肉厚に「魂」を封じ込める。この「薄さ」は、使い手の日常に深い精神的変容をもたらし、己の心と対峙するための「余白」を生み出します。





